文化の脱走兵

¥1,760

※こちらの価格には消費税が含まれています。

※送料が別途¥300かかります。

再入荷のお知らせを希望する

年齢確認

再入荷されましたら、登録したメールアドレス宛にお知らせします。

メールアドレス

折返しのメールが受信できるように、ドメイン指定受信で「thebase.in」と「gmail.com」を許可するように設定してください。

再入荷のお知らせを希望する

再入荷のお知らせを受け付けました。

ご記入いただいたメールアドレス宛に確認メールをお送りしておりますので、ご確認ください。
メールが届いていない場合は、迷惑メールフォルダをご確認ください。
通知受信時に、メールサーバー容量がオーバーしているなどの理由で受信できない場合がございます。ご確認ください。

折返しのメールが受信できるように、ドメイン指定受信で「thebase.in」と「gmail.com」を許可するように設定してください。

文化の脱走兵
奈倉有里 著
講談社
2024

「群像」に連載されたエッセイ集。

ロシア文学研究者である奈倉さんは、2022年、「夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く」で第32回紫式部文学賞を受賞されています。

中学生のころに、レフ・トルストイを「猛烈に好きになった」という奈倉さん。秀でた人というのは、出会いを見逃さないのだなと思う。

身の回りの物や出来事をロシアの文学が繋いでゆき、子どもの時間と今の時間を行きつ戻りつしながら奈倉さんは考える。

考えて現れ出た言葉は柔らかく、読み手を責めたりはしない。けれども、甘やかしてもくれない。

「絶望してしまわないためには物語りが必要です。」
そんな力強い言葉を残して、奈倉さんは狸になって脱走を続ける。

奈倉さんの「すべてが決断に向かう」様を見せられると、私も狸にならざるを得ない(しかも奈倉さんはこの「決断」を「幸福」と呼ぶ。)狸になりたい、と思う。本を片手に逃げ続ける狸に。世界に絶望してしまわないために。そのことをずっと考えたい。

「文学は何度でも考え直し、示してみせよう。それは憎しみの連鎖を止めるための、人類の大切な共有財産だ。戦争の本質的な悪を、身勝手な権力の構造を、そこから生まれる社会の不安や管理社会の息苦しさを、無念な市民の思いを、恐れずに語り続けよう。」(「悲しみのゆくえ」より)

ショップの評価

通報する

© 125naroom