新版 幼年画

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新版 幼年画
原 民喜 (著)
nakaban (絵)
瀬戸内人,2016

光の言葉に充ちた小説集
—批評家・若松英輔氏(読売新聞書評)

あの日、自分がまだ子どもだった頃
同じような風景を見ていたような気がするのは、なぜだろう

遠藤周作や大江健三郎が絶賛した小説「夏の花」の作家が、原爆投下以前の広島の幼年時代を追憶する、美しく切ない短編小説集―。広島・被爆70年という歴史の節目に話題になった、同地出身の詩人・小説家、原民喜(1905~1951)の文学を「新版」として刊行します。
原爆投下直後の広島の惨状を描いた名作「夏の花」で知られる作家・原民喜。戦後、自ら命を絶つ前に、作家本人によって編まれた短編小説の連作「幼年画」を単行本化しました。古書・蟲文庫の店主でエッセイストの田中美穂の解説を付し、原民喜の知られざる初期作品に新しい光をあてます。

「詩人であり小説家である原民喜の名前は、原爆投下直後の広島を書いた名作「夏の花」で知る人が多いと思う。……「幼年画」は、原爆以前に書かれた初期の作品集で、これまで全集にしか収められていなかった。タイトルのとおり、おそらくは誰しもが持っていたはずの「幼き日」の記憶が、春から 夏にかけての瀬戸内のやわらかな風土とともに、 せつなく美しく描かれている」(田中美穂「解説」より)

2015年8月にサウダージ・ブックスから刊行された原民喜の小説集『幼年画』の「新版」です。読売新聞などのメディアで紹介され話題になり、多くの読者から共感の声をいただき、品切れになりました。このたび発行元を瀬戸内人に移して、製本を並製から上製に変更し、「新装版・愛蔵版」として新たに刊行いたします。装画は、初版同様に画家・絵本作家nakabanさんの作品です。
これまでどこにも発表されなかった原民喜の手書きイラストも掲載し、資料価値の高い1冊。中高生にもおすすめしたい、日本文学の名作です。

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